多くの企業で「報・連・相(ほうれんそう)」は重要視されています。特に近年は、リモートワークなどの新しい働き方により、より効果的な報連相の実践が求められています。本記事では、「報・連・相(ほうれんそう)」の定義から、「報告」「連絡」「相談」の押さえるべきポイントを解説します。
1. 報連相とは? 定義と重要性

報連相とは、ビジネスにおける重要なコミュニケーション手法であり、「報告」「連絡」「相談」の三つの行動を指します。特に日本の企業文化において、報連相は業務を円滑に進めるための基本的なスキルの一つです。
企業における報連相の重要性は、以下の3つの側面にあります。
- 業務効率の向上:適切な情報共有により、重複作業や手戻りを防ぐ。
- リスク管理:問題の早期発見・対応を可能にする。
- 組織力の強化:チームワークと信頼関係の構築に寄与する。
このように、報連相は組織の円滑な運営に欠かせない要素です。次に、「報告」「連絡」「相談」の詳細を解説していきます。
2. 「報告」で押さえるべきポイント

報告は、上司や関係者に対して業務の進捗や結果を伝える行為です。効果的な報告には、明確な構造と適切なタイミングが不可欠です。
2-1. 報告の3原則「結論→理由→詳細」
報告を行う際は、まず結論を伝えることが重要です。具体的には以下の流れで報告を行います。
- 結論:最も伝えたいことを最初に話す。
- 「プロジェクトは予定通り来週末に完了の見込みです」
- 理由:結論に至った根拠を示す。
- 「チーム全員の作業が計画どおりに進んでおり、現時点で90%が完了しているためです」
- 詳細:補足情報を加える。
- 「残作業は品質チェックのみで、既に担当者のアサインも完了しています」
2-2. 状況別の報告方法
状況に応じて適切な報告を行うことで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
緊急時の報告
- 5W1Hを簡潔に伝える
- 現在の状況と対応策を明確に説明
- 上司の判断が必要な点を明確にする
定期報告
- 決まったフォーマットを活用
- 進捗状況を数値化して示す
- 課題と対策を併記する
3. 「連絡」で押さえるべきポイント

連絡は、業務に関する情報やスケジュールを関係者に共有する行為です。事実を簡潔に伝えることが重要となります。
3-1. 連絡の基本ルール
連絡を行う際に、以下の基本ルールを押さえることが大切です。
- 目的を明確にする
- 連絡のタイミングを考慮する
- 正確に事実を伝える
- 簡潔に伝える
3-2. 適切な連絡手段の選択
情報の内容や受け手の状況に応じて、最適な連絡手段を選ぶことが重要です。
- 対面:複雑な内容や感情的な要素を含む場合
- メール:記録を残す必要がある場合
- チャット:即時の返信が必要な簡単な確認事項
- 電話:緊急性が高い場合
4. 「相談」で押さえるべきポイント

相談は、業務上の判断や問題解決について上司や関係者に意見を求める行為です。適切な相談を行うことで、より良い意思決定につながります。
4-1. 相談の基本ルール
相談を行う際に、以下の基本ルールを押さえることが大切です。
- 事前に自分なりの考えをまとめる
- 相談の目的を明確にする
- 必要な情報を整理する
- 相手の時間を考慮する
4-2. 効果的な相談の手順
効果的な相談を行うために、以下の手順を意識しましょう。
- 相談前の準備
- 現状の問題点の整理
- 自分なりの解決案の検討
- 必要な資料の準備
- 相談時の進め方
- 結論から話す
- 経緯や状況を簡潔に説明
- 自分の意見を述べる
- 質問への的確な回答
- 相談後のフォロー
- 決定事項の確認
- 関係者への共有
- 実施状況の報告
4-3. 相談時の注意点
相談を効果的に行うために、以下の点に注意しましょう。
- 適切なタイミングを選ぶ
- 相手の立場や状況を考慮する
- 感情的にならない
- 建設的な議論を心がける
- 決定事項は必ずメモを取る
5. まとめ
報連相は、形式的なルールではなく、組織のコミュニケーションを活性化させる重要なツールです。基本を押さえ、組織の状況に応じた適切な実践を心がけることで、業務効率の向上と健全な組織文化の醸成が可能になります。
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