「せっかく実施した研修なのに、すぐ効果が薄れてしまう…」「研修後のスキル定着が思うように進まない」このような悩みを抱える人事・研修担当者は少なくありません。そのような課題を解決する方法として「フォローアップ研修」が挙げられます。本記事では、フォローアップ研修の費用相場から最適な研修会社の選び方までをご紹介します。
1. フォローアップ研修とは何か?その重要性と目的

ここではフォローアップ研修とはなにか、その重要性と目的についてご説明します。
1-1. フォローアップ研修の定義と基本概念
フォローアップ研修とは、主要な研修プログラム終了後、一定期間経過してから実施される補完的な研修のことです。新しい知識やスキルは、一度学んだだけでは定着しにくいという人間の学習特性に基づいており、実務での活用状況を確認しながら理解を深める機会となります。
1-2. 効果的なフォローアップ研修の特徴
効果的なフォローアップ研修は、単なる内容の繰り返しではなく、実務での応用例の共有や課題解決型のワークショップ形式を取り入れています。また、個人の進捗状況に合わせたカスタマイズや、実践での困りごとに対するソリューション提供が特徴的です。
2. フォローアップ研修の費用相場とその内訳

フォローアップ研修の費用は形式や内容により大きく異なりますが、適切な予算計画のための相場感を把握しておくことが重要です。
2-1. 一般的なフォローアップ研修の費用相場
フォローアップ研修の費用相場は、1人あたり2万円〜10万円と幅広く設定されています。大規模な集合研修では規模の経済が働き、1人あたりのコストを抑えられる傾向にあります。一方、少人数や個別指導型のフォローアップでは、1人あたり8万円〜15万円と高めの設定になることが一般的です。
2-2. 研修形式別の費用比較(オンライン vs 対面)
オンラインフォローアップ研修は、1人あたり2万円〜5万円程度で実施可能なケースが多く、対面型の約60〜70%のコストで済むことがメリットです。ただし、オンラインでも高度なインタラクティブコンテンツやプラットフォームを利用する場合は、対面研修と同等の費用がかかることもあります。対面研修は会場費や交通費などの付帯費用も考慮する必要があります。
2-3. フォローアップ研修費用の内訳
フォローアップ研修の費用には、講師料(全体の40〜50%)、教材費(10〜15%)、システム利用料(オンラインの場合10〜20%)などの直接費用に加え、研修準備時間や受講者の業務時間など間接コストも含まれます。また見落としがちなコストとして、事前課題の準備時間や研修後のフォロー時間なども考慮が必要です。
3. 業界・目的別のフォローアップ研修費用比較

業界や研修目的によってフォローアップ研修の内容や費用は大きく異なります。自社に最適な研修を選ぶために、業界別の相場感を把握しておきましょう。
3-1. 営業職向けフォローアップ研修の費用相場
営業職向けのフォローアップ研修は、1人あたり3万円〜8万円が一般的な相場です。特に成約率向上や顧客折衝スキル強化を目的としたロールプレイング中心のプログラムでは、少人数制で実践的な内容になるため、費用が高めになる傾向があります。一方、オンラインでの営業基礎知識の復習といった内容であれば、1人2万円程度から実施可能です。
3-2. 管理職向けフォローアップ研修の費用相場
管理職向けフォローアップ研修は、1人あたり5万円〜15万円と比較的高額です。これは研修内容の専門性や、少人数でのケーススタディやコーチングセッションが含まれることが多いためです。特に中堅〜上級管理職向けのプログラムでは、経験豊富な講師による個別フィードバックなどが含まれるため、コストが高くなります。
3-3. IT/DX人材向けフォローアップ研修の費用相場
IT/DX関連のフォローアップ研修は、技術の専門性により1人あたり5万円〜20万円と幅広い価格帯があります。最新技術のハンズオントレーニングや実際のプロジェクト課題解決型の研修では、高度な環境構築や専門講師の確保が必要なため費用が高くなります。基本的なITリテラシーのフォローアップであれば、オンラインを活用することで3万円程度から実施可能です。
4. フォローアップ研修の費用対効果を最大化するポイント
せっかく投資するフォローアップ研修だからこそ、その効果を最大限に引き出すための工夫が必要です。費用対効果を高めるポイントを押さえましょう。
4-1. 研修効果を測定する方法とKPI設定
フォローアップ研修の効果測定には、行動変容率(研修後に新しい行動を実践している割合)や業績指標の変化(売上・生産性向上率など)を明確なKPIとして設定することが重要です。また、研修前後でのスキル評価テストや上司による行動観察評価など、複数の指標を組み合わせることで、より正確に効果を把握できます。
4-2. 費用対効果を高めるタイミングと頻度
フォローアップ研修の効果を最大化するには、初期研修から1〜3ヶ月後が最適なタイミングとされています。また、一度だけでなく、3ヶ月後、6ヶ月後、1年後と複数回のフォローアップを計画することで、段階的な定着が図れます。
4-3. 社内リソースと外部研修の使い分け
費用対効果を高めるためには、社内リソースと外部研修会社の適切な使い分けが重要です。基本的な振り返りやフォローアップは社内講師で行い、専門性の高い内容や客観的評価が必要な場面では外部研修会社を活用するといったハイブリッド型が効果的です。社内講師の育成に投資することで、長期的なコスト削減にもつながります。
5. フォローアップ研修の費用削減策
限られた研修予算を有効活用するために、費用削減の工夫が必要です。ここでは費用削減の方法をいくつかご紹介します。
5-1. コストを抑えながら効果を維持する方法
フォローアップ研修のコスト削減には、オンラインと対面のハイブリット型研修の導入や、短時間・高頻度のマイクロラーニング方式の採用が効果的です。また、全員一律ではなく、初期研修での習熟度に応じて対象者を絞り込むことも有効です。さらに、研修会社との年間契約や複数回契約によるボリュームディスカウントの交渉も検討しましょう。
5-2. 助成金・補助金の活用方法
フォローアップ研修にも活用できる助成金として、2025年4月時点では「人材開発支援助成金」などがあります。条件を満たせば研修費用の最大60%が補助される場合もあり、特にDX人材育成やリスキリング関連の研修では優遇措置が設けられていることが多いです。
6. フォローアップ研修会社選びのポイント
適切な研修会社の選定は、フォローアップ研修の成功に直結します。以下の要素を総合的に判断し、自社にとって最適な研修会社を選びましょう。
①事前のニーズ調査やカスタムの有無
②実務に即した実践的なプログラム提供能力
③受講者の理解度や進捗に応じた柔軟な対応力
④効果測定の具体的な手法を持っていること
⑤業界や職種に関する専門知識
⑥サービスの提供範囲
⑦追加料金が発生する条件
7. まとめ
フォローアップ研修は単なるコストではなく、人材育成への投資と捉えることが重要です。適切な研修会社選びと効果的なプログラム設計により、初期研修だけでは得られない行動変容と業績向上が期待できます。
費用対効果を最大化するためには、明確な目標設定と効果測定の仕組みづくり、そして研修内容の実務への確実な落とし込みが不可欠です。
また、フォローアップ研修は一度きりのイベントではなく、継続的な学習サイクルの一部として位置づけることで、組織全体の学習文化醸成にもつながります。目先のコスト削減に囚われず、中長期的な人材育成視点での投資判断を行いましょう。
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