近年、企業における人材育成の重要性がますます高まり、自社での研修実施を計画する企業が増えています。しかし、研修を計画するに伴い実際どのくらいの研修費用をかけるべきなのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?本記事では、企業規模ごとの研修費用の相場感や注目されている研修内容、人材育成に関する問題点についてご紹介します。また、企業が人材育成の際に活用できる助成金や、研修ポータルサイト「Skill Studio」の情報も併せてお届けします。
1. 従業員一人当たりの研修費用の相場感
株式会社産労総合研究所の「2024年度 教育研修費用の実態調査」によると、従業員一人当たりの教育研修費用の平均は34,606円と、前年比で2,194円増加し、3年連続での増加となっています。企業規模別では次のような結果が示されています。
- 大企業: 41,050円(前回調査34,730円)
- 中堅企業: 32,268円(同31,326円)
- 中小企業: 31,087円(同30,636円)
特に大企業では2023年度に比べ6,320円の研修費用の大幅な増加が見られました。また、回答企業の約6割が「1〜3年以内に教育研修費用を増加させる予定」と回答しており、今後の教育研修費用への投資拡大が予想されます。
参考:株式会社産労総合研究所 「2024年度 教育研修費用の実態調査」
https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/kyoiku/kyoikukenshu/pr2410.html
2. 2024年度に重点的に取り組む研修内容
同調査では、2024年度に企業が重点的に取り組む研修内容も明らかになっています。以下はその主な結果です。
- 新入社員教育: 42.5%
- 中堅社員教育: 22.2%
- 上級管理者教育: 19%
また、職種別・目的別では次の分野が挙げられています。
- キャリアデザイン・ライフプラン教育: 17%
- 選抜型幹部候補者育成教育: 15.7%
- DX・デジタル教育: 13.7%
これらの結果からも、各企業が未来の成長を見据えた多様な取り組みを進めていることがうかがえます。
参考:株式会社産労総合研究所 「2024年度 教育研修費用の実態調査」
https://www.e-sanro.net/research/research_jinji/kyoiku/kyoikukenshu/pr2410.html
3. 人材育成に関する問題点
多くの企業が人材育成に力を入れていますが、同時に人材育成ついて課題も抱えています。厚生労働省の「令和5年度能力開発基本調査」によれば、企業が抱える人材育成に関する問題点のトップ3に以下の課題が挙げられています。
- 指導している人材が不足している: 57.1%
- 人材を育成しても辞めてしまう: 53.2%
- 人材育成を行う時間がない: 47.6%
参考:厚生労働省 「令和5年度能力開発基本調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/104-1.html
このような、指導する人材不足や人材育成を行う時間の課題に対する解決策の一つとして、外部研修の活用が推奨されます。外部研修を利用することで、以下のようなメリットを享受できます。
- 専門家による体系的な指導が受けられる
- 社内リソースを節約できる
- 他社の成功事例を学びやすい
4. 2024年12月時点で活用できる人材育成領域での国の助成金
人材育成の費用負担を軽減するためにも、企業が人材育成に取り組む際に活用できる国の支援策も重要となります。以下は2024年12月時点で利用可能な主な支援制度の一覧です。」
4-1. 人材開発支援助成金|厚生労働省
人材開発支援助成金は、事業主等が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です
引用:厚生労働省 人材開発支援助成金https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
4-2. 特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)|厚生労働省
デジタル・グリーン分野(以下、成長分野等)の業務に従事させる事業主が、就職困難者(障害者、高齢者、母子家庭の母、就職氷河期世代など)を継続して雇用する労働者として雇い入れ、職場定着に取り組む場合に、特定求職者雇用開発助成金の他のコースより高額の助成金を支給します。
引用:厚生労働省 特定求職者雇用開発助成金(成長分野等人材確保・育成コース)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/tokutei_seichou_00008.html
助成金の適用条件変更・終了などもございますので、最新情報は公式ホームページにてご確認ください。また、新しく国から支援制度がだされている可能性もあるので、人材育成をご検討中の場合、自社で活用できる助成金がないか調べてみることがおすすめです。
また、上記以外にもDXリスキリング助成金など自治体独自の支援策もあるので、自治体で活用できる助成金がないかを調べてみることもおすすめです。
5. 研修ポータルサイト「Skill Studio」のご紹介
最後に研修ポータルサイト「Skill Studio」のご紹介です。当サイトでは、研修をカテゴリ別に検索できるほか、気になる研修の資料請求も簡単に行うことが可能です。研修をご検討中の企業担当者様はぜひご利用ください。