スキルマップから考える人材育成計画

 

はじめに

人材育成計画を考えなければいけないが、どのように計画を立てるべきかわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそのような人材計画を初めて計画する方向けに、人材育成計画立案の流れをお伝えしていきます。

この記事は、以下のような方におすすめです。

この記事の対象者

・初めて人材育成計画を立案する方
・人材育成計画を立案するための流れを知りたい

それではさっそく内容をみてまいりましょう。

人材育成が重要な理由

人材育成計画立案の流れをお話しする前に、ここでは人材育成がなぜ重要なのかについて触れていきます。
人材育成が重要な理由の一つとして、少子高齢化があげられます。
少子高齢化が進むと、優秀な人材の確保はもちろん労働力の確保自体がより難しくなります。

そのため、自社に入社した人材を優秀な人材に引き上げる育成の仕組みが重要です。
また、働き方改革の影響により、生産性の向上を急務の課題として抱えている企業も多いと思います。
短い時間で今まで以上の結果を残す必要があるため、このような生産性向上の面からも人材育成が重要になります。

人材育成計画は経営計画基づく

人材育成計画は自社や部署の経営計画に基づいて作られます。
具体的には、組織としてどのような方向を目指すのかといった経営計画があり、そのあるべき姿を実現させるためにはどのような人材が必要なのかを考える必要があるためです。
そのように経営計画から必要な人材の姿が導かれ、その結果、必要な人材と現状の人材を比較した時のギャップから、どのような育成施策を行うべきかが明確になります。

人材育成計画の手順

では、具体的に人材育成計画の流れを順を追ってみていきましょう。

1.経営計画の目標を設定

先ほどお話ししたように、まずは自社や部署の経営計画の目標を設定しましょう。

2.目標達成のために必要な人材像を設定

経営計画の目標が達成されたら、その経営計画を達成するためにはどのような人材が必要かを設定します。
また、その人材にはどのようなスキルが必要かも洗い出していきます。

3.人材の現状の把握

人材の現状スキルや特性の把握を行います。
2.で出した、経営計画達成のために必要なスキルと照らし合わせ、現状で足りているスキル、足りていないスキルを把握していく作業です。

4.ギャップを埋めるための施策を考える

3.で把握した現状で足りないスキルを埋めるために、どのような施策を行うべきかを考えます。
スキルを補う手段としては、外部講師を招いてのセミナーや、集合研修、OJT、eラーニング、動画研修などが代表的です。

取得が必要なスキルによって適切な手段が異なるため、自社の環境や人材の特性などを考慮して施策を立案しましょう。
また合わせて、それらの施策を年間を通してどのように行っていくのかスケジュールを考えます。
ここまで行うと人材育成計画として8割完成している状態でしょう。

5.必要に応じて加筆・修正を行う

作成した人材育成計画を上長や関係者に確認してもらいます。
ここでは、必要に応じて加筆・修正を行います。

スキルマップの考え方の例

基本的なスキル

部署に関係なく、必要なスキル。ビジネスマナーなどの社会人としての基礎などです。

専門的なスキル

その部署で業務を行っていくのに必要な専門的なスキルです。
例えば営業組織であれば、見込み顧客の選定や、クロージングやプレゼンのやり方などがあげられます。

管理者としてのスキル

チームリーダーや事業部長など、管理者に必要なスキルです。
例として、マネジメントやKPI管理など、事業やチームを管理するために必要なスキルです。
なお、スキルのマッピングの仕方は上記にあげた以外にも切り口が多々ありますので、ご自身の組織にあった切り口でスキルマッピングをしてみてください。

さいごに

人材育成計画を実行する事は、組織の生産性を上げることはもちろん、メンバーにとっても身につけていくべきスキルが明確になるため、メンバーのモチベーション向上にも繋がります。
スキルマッピングを行い明確になった身に付けるべきスキルが、いつでもメンバーが学習できる環境を用意することも人材育成の中では重要です。